先輩からのメッセージ

  • 岡田 あずみ

    プログラムⅠ(専門領域重点プログラム)

    2024年3月修了

     石川県特別枠で金沢大学に入学し、専門領域重点プログラムを選択しました。このプログラムでは1年市中病院、1年大学病院、という「たすき掛け研修」を経験することができました。

     1年目は金沢医療センターで必修科目を中心に研修しました。胆嚢炎、虫垂炎、肺炎、尿路感染症などのcommon diseaseを多く経験し、救急当直は月4回以上入り、救急外来でのファーストタッチをする力をつけることができました。

     2年目は大学病院に戻っての研修でした。私は循環器疾患に興味があったので、初めに循環器内科やICUで研修しました。そこではECMOやIMPELLAなどの機械的補助循環を用いた循環サポート、さらに弁膜症に対してのカテーテル手術などを多く見ることができました。いずれも市中病院では見られないもので、高度の医療技術を有する大学病院ならではの経験だったと思います。また、論文抄読会でプレゼン発表することも多くありました。多くのジャーナルから論文をダウンロードでき、アカデミックな研修ができるのも大学病院ならではと思います。

     各診療科の先生方は皆さん優しくご指導くださり、のびのびと研修ができるのが大学病院の利点だと思います。

  • 長谷川 雄大

    プログラムⅠ(専門領域重点プログラム)

    2024年3月修了

     私は、石川県の特別枠で入学し、専門領域重点プログラムを選択しました。この研修プログラムの魅力は、たすきがけ研修をできる点にあると思います。

     1年目は加賀市医療センターで研修をさせて頂きました。学生から上がりたての私にとっては、不安な点も多々ありましたが、市中病院で広く行われている診療に触れながら学生から研修医にかけての橋渡しをスムーズに行えたと思います。2年目は大学に戻って研修を開始しました。市中病院で経験した症例の中には高次医療機関で追加精査が必要な症例も多数あり、そのような症例を2年目の大学病院での研修を通して経験することができました。また、大学病院は幅広い研修科が揃っており、市中病院では研修が難しい診療科で研修できたことも良い経験になりました。病院の規模によって必要とされる医療が異なるため、市中病院と大学病院の2カ所で研修できる点は幅広い診療に触れる点で良かったと思います。他にも北陸3県のあらゆる病院でたすきがけ研修が可能な点やニューヨークでの医療英語研修など国内外の広い範囲で研修ができるのも魅力の1つです。

     来年度からも引き続き当院で専攻医として働くことになりますので、精進して参りたいと思います。

  • 沖野 遼

    プログラムⅠ(専門領域重点プログラム)

    2024年3月修了

     専門領域重点プログラムの研修を修了しました。
     2年間の初期研修で得られたことは数多くありますが、最近切に感じることは、医学的知識の実践だけでは医療は完結しないということです。これを軸に自分の研修を振り返ってみます。
     研修が始まった頃は、よく分からないまま物理的にも心理的にも指導医の背中を追いかける様に、症例ごとに診察・検査・診断・治療についてせっせと勉強しては新たな知見に出会い、また勉強してを繰り返していました。そうしているうちに救急対応や侵襲的手技も程よく経験し、ちょっとは研修医らしくなってきたかと言うときに感じたのが冒頭の事象です。
     「病気は治ったのですが家に帰れません」「帰った後の生活を支えてくれる人が居ません」「退院しても通院できません」など様々、国家試験で解いたことのない問題と頻繁に遭遇しました。大雑把にいうとこれは退院調整というものでした。実際に調整する立場になるとこの重要性を切に感じます。原状復帰するか新たな生活を提案するかゴールは多種多様ですが、自分一人でなんとかできる問題ではなく、メディカルスタッフの協力・地域特性・個人の価値観等多くの要素を包含して実践するものと学びました。退院後の生活まで見届けての医療かと認識させられた研修でした。

     上に述べた気付きに大きく影響しているのは、大学病院での約1年間の他に、加賀市で1年間、地域医療研修として沖縄北部の慢性期病院で1ヶ月研修できたことだと感じます。大学病院・地域の拠点病院・慢性期病院のそれぞれの役割や立ち位置を肌で感じることができるのは、たすき掛け制度の最も大きな利点だと思います。
     大学病院では各科の最高水準の医療を経験でき、地域拠点病院では玉石混交な症例のプライマリーケアを経験できます。それぞれを1年間という十分な期間研修できることが附属病院のプログラムの良さでした。

     初期研修がスタートした時には初めて得る知見、初めて経験する症例と立ち向かうことでキャパシティが限界を迎えることもあると思いますが、ここまで目を通して下さった方には、医学を軸として、患者の生活のトータルコーディネートまで意識した研修を送って頂けると幸いです。